イオは木星の第一衛星です。
1979年にボイジャー1号が撮影に成功したことによって、初めて観測されました。
下の写真は実際にNASAが撮影したイオの写真です。
この衛星イオは、地球以外で活動している火山が見つかった最初の星です。
また、イオの火山は太陽系の中で最も活発に活動しています。
イオの火山はどうやって活動しているのでしょう?
潮汐力(ちょうせきりょく)という言葉を聞いたことがありますか?
潮汐力とは星Aに星Bの重力がかかる場合、
星Aの場所によって星Bからかかる重力が違うことで星Aの形を歪めようとする力のことです。
文字だけではあまりピンとこないので図を使って説明しますね。
なんとなく理解できましたか?
例えば地球にも月の潮汐力が働き、潮の満ち引きが発生すると言われています。
イオの火山は、イオが木星に非常に近いところを回っているために、
木星の潮汐力を受けて星の内部が伸びたり縮んだりして熱せられることによって活動していると考えられています。
ここで、イオの内部構造の画像を見てみましょう。
イオの内部には岩石が解けてドロドロになっているマグマ層と呼ばれる層があるので、
環太平洋火山帯に火山が集中する地球とは違い、表面全体に火山が分布しています。
イオの噴火は地球で現在見られる火山噴火より、はるかに高温なので、
誕生したばかりの頃の地球に存在した火山に近いマグマ組成と考えられています。
イオを研究することで、地球の地表がどうやって出来ていったかわかるかもしれません。